本記事は非公式の解答・解説です。提供された2025年度の学力試験(A方式・B方式)の数学PDFをもとに、全5大問を解き直しました。学校の公式解答・採点基準を示すものではありません。解答欄の記号は大問ごとに振り直されています。
大問 1. 計算と図形
(1) 3乗と符号
空欄を とすると、 です。両辺にマイナスを付けて考えると、
したがって より、 です。 と確かめられます。
【ア:5】
(2) 平方の差の因数分解
を使います。
【イ:4、ウ:3】
(3) 2つの方程式の解を一致させる
先に を解くと、 より です。もう一方も同じ解になるので、
【エ:9】
(4) 正方形の対角線
正方形の1辺を とすると、三平方の定理より対角線は です。
【オ:4】
(5) 平方根の計算
分母を有理化して、同じ の項をまとめます。
選択肢①の0です。
【カ:①】
(6) 連立方程式
を整理すると 。これを に代入します。
です。元の式でも 、 が成り立ちます。
【キ:2、ク:3】
(7) 折り返しと平行線の角
長方形の上辺と下辺は平行です。図の112°に隣り合う鋭角は、180°−112°=68°です。折り返された上辺と、折る前の左向きの上辺との角は112°になります。
折り目は、折る前と折った後の辺がつくる角を二等分します。したがって、
図の112°をそのまま折り目の角にしないようにしましょう。
【ケ:5、コ:6】
大問 2. 箱ひげ図とデータの読み取り
(1) 確実に読み取れること
正しいのは①です。牟岐線は、最小値・第1四分位数・中央値が0分の位置で重なっています。
| 選択肢 | 判断の理由 |
|---|---|
| ① | 0分の位置で3つの値が重なるので正しい。 |
| ② | 「何分」の値だけでは「何時」かが分からず、同時発車は断定できない。 |
| ③ | 範囲は最大値と最小値の差。本数の大小を表していない。 |
| ④ | 徳島線の最大値は図では52分付近。55〜59分に50%以上とは読めない。 |
【ア:①】
(2) 34個のデータに必ず含まれる値
34個の値を小さい順に と並べます。中央値は真ん中2個の平均です。
平均が26でも、実際の値が25と27であれば26は含まれません。一方、下位17個と上位17個は、どちらも奇数個です。
23と41はデータそのものです。したがって、必ず含まれる値として選べるのは②です。
【イ:②】
(3) 発車分の細かな分布を調べる方法
選ぶのは②のドットプロットです。0〜59の各値の位置に点を積み重ねれば、「何分発が何本あるか」を細かく確認できます。
ヒストグラムでは区間にまとめるため、1分ごとの違いが見えにくくなります。折れ線グラフは時間の経過による変化などに向いています。
【ウ:②】
大問 3. 一次関数・格子点・面積比
(1) 5本の直線の交点
元の4本は互いに傾きが異なり、3本が1点で交わっていません。5本目もどれとも平行ではなく、既存の交点を通らないため、各2本の組に1つずつ別の交点ができます。
図の枠外にある③と④の交点も数えます。
【ア:1、イ:0】
(2) 直線①の式
右に6進むと下に3進むので、傾きは です。 軸との交点が なので、切片を とおくと、
【ウ:−、エ:1、オ:2、カ:9】
(3) 直線③の式と整数条件
③は を通り、切片が 。したがって傾きは で、 です。条件 と整数条件から に絞れます。
①と③の交点について、
| c | 交点のx座標 | 格子点か |
|---|---|---|
| 1 | × | |
| 2 | 2 | ○ |
| 3 | × | |
| 4 | × |
のとき交点は 。よって③は です。
【キ:2、ク:4】
(4) 面積比から直線④を決める
より、、Bから 軸までの距離は2。
面積比が なので、 です。②は で、①との交点は です。
Cから②までの高さを とします。①の傾きは なので、CからDまでの横の距離は 。④の傾きは4なので、EからCまでの横の距離は です。
Cの 座標は6。①に代入すると です。④を とすると、 より 。
検算: なので 。大きな三角形ADFの面積は25、残りのBCEFは 。面積比は確かに です。
【ケ:1、コ:8】
大問 4. 円周角と星形の角の和
(1) 正96角形の内角
正多角形の外角の和は360°。内角と外角を合わせると180°です。
原問では小数点以下の .25 が印刷されているため、3つの空欄には176を入れます。
【ア:1、イ:7、ウ:6】
(2) 二等辺三角形と円周角
は半径なので、。
Cは弧ABの反対側にあるので、同じ小さい弧ABに対する円周角は中心角の半分です。
【エ:4、オ:2】
(3) 1つ飛ばしで結んだ7頂点の角の和
1つ飛ばしとは、円周上で2つ先の点と結ぶことです。ある頂点で両隣の接続点へ引いた2本の線を考えると、その頂点を含まない弧は、7個の隣接する弧のうち3個分です。
7頂点すべてで足すと、それぞれの隣接する弧は3回ずつ使われます。円周角は対応する弧の半分なので、
点の間隔が等しくなくても、この「使われる回数」は変わりません。
【カ:5、キ:4、ク:0】
(4) 1つ飛ばし・n頂点の場合
各頂点で、その頂点を含まない弧は、隣接する弧のうち n−4 個分です。すべての頂点で足すと、どの隣接する弧も n−4 回ずつ使われます。
よって係数は180、引く数は4です。
【ケ:1、コ:8、サ:0、シ:4】
(5) 2つ飛ばし・n頂点の場合
2つ飛ばしでは3つ先の点を結びます。ある頂点から左右に3個ずつの隣接する弧を除くと、円周角に対応する弧は n−6 個分です。
「nが奇数」だけでは、すべての頂点を一筆書きで回れるとは限りません。たとえばn=9で3つ先ずつ結ぶと、3つの三角形に分かれます。それでも、全n頂点に示された角を合計すれば、この式は成り立ちます。
| 頂点数 n | 1つ飛ばし | 2つ飛ばし |
|---|---|---|
| 7 | 540° | 180° |
| 9 | 900° | 540° |
| 11 | 1260° | 900° |
【ス:1、セ:8、ソ:0、タ:6】
大問 5. 角材の束と長方形の最適化
ア:6×6に並べると余るひもの長さ
断面が1cm四方の角材36本を3×12に並べると、周は30cmです。同じひもで6×6の正方形を囲むと、周は24cmです。結び目の分を考えない条件なので、
【ア:6】
イ:何を一定にして何を小さくするか
角材は36本で、断面積の合計36cm²は変わりません。ひもを短くするには周の長さを小さくします。つまり、面積一定のとき、周の長さを最小にする問題なので②です。
続く会話では、見方を変えて「周の長さ一定のとき、面積を最大にする問題」を考えています。両者を混同しないことが大切です。
【イ:②】
ウ・エ・オ:周を保って辺を変える
高さを だけ短くし、幅を だけ長くします。周を変えないためには、減った長さと増えた長さをそろえればよいので、 です。ウは⑤です。
元の長方形から取り除く上の帯BCQPと、付け加える右の帯DQRSを比べます。
元が正方形なら で、。したがって となり、取り除く面積のほうが大きくなります。幅を伸ばして高さを縮める変更では、面積が減ります。逆方向も対称なので、周一定では正方形が最大です。
※ 解説では、比較する2つの帯の辺に合わせて「エ:⑦BC、オ:④RS」としています。ただしAP=RS、AQ=BCなので、「BC>AP」「AQ>RS」なども同じ長さの比較です。提供PDFのこの空欄は、線分名だけから数学的に唯一の組を定めることはできません。公式の採点上の扱いは未確認です。
【ウ:⑤、エ:⑦、オ:④(同じ長さの線分について上記参照)】
カ:2本のグラフの意味
適切なのは②です。横軸を横の長さ 、縦軸を縦の長さ とすると、周24cmの条件は、
右下がりの直線になります。一方、面積36cm²を保つ条件は、
反比例の曲線になります。この直線と曲線を表すのが②です。
交点は の1つだけです。周24cmの長方形の面積は、
となり、 の正方形で最大36cm²です。逆に面積36cm²一定なら、
辺の長さは正なので 。したがって周は24cm以上で、等号は のときに成り立ちます。
【カ:②】
プログラミングにつながる考え方:条件を固定して比較する
縦と横を順に変え、面積と周の長さを表にすると、正方形に近いほどひもが短くなることを確かめられます。ただし数例だけで一般的な証明にはなりません。最後に式や図形で、すべての場合に成り立つ理由を説明しましょう。
| 縦×横(36本) | 断面の周 |
|---|---|
| 1×36 | 74cm |
| 2×18 | 40cm |
| 3×12 | 30cm |
| 4×9 | 26cm |
| 6×6 | 24cm |
復習で確認したいこと
符号や分母を確かめ、答えを元の式に戻す。
中央値が実際のデータに含まれるとは限らない。
傾きから横の距離と高さを結び、面積比を使う。
星形の頂点が等間隔か、一筆書きになるかを区別する。
面積一定と周一定を区別し、比較の軸をそろえる。