公開している模範解答は、まず私自身が問題を解いたうえで、ChatGPTとGeminiの有料版にも解答を作成させ、それぞれの根拠を比較しながらまとめたものです。
https://rookie-lab.com/blog/9x1w4ykig5/
ただし、学校から公式解答や配点は公開されていません。そのため、掲載している解答がすべて正しいとは限りません。特に、本文の解釈によって判断が分かれる問題については注意が必要です。
私は国語が得意なほうではありませんが、AIの採点では、おそらく全体の7~8割程度は正解できていたのではないかと思います。
総評
1.時間配分が難しい
私は規定時間の約10分前に解き終えました。
全体としては時間内に解き終えることができましたが、一部に判断まで非常に時間がかかる問題がありました。短い文章や設問が多いため、一見するとすぐに解けそうですが、選択肢を論理的に比較し始めると、想像以上に時間を使います。
難しい問題にこだわりすぎず、判断がつかない場合はいったん保留して、最後に戻る進め方がよいと思います。
2.90分に対して問題量が多い
一つひとつの文章は比較的短いものの、論理的な判断を求める問題が続きます。
単純な知識問題が連続する試験ではなく、本文と選択肢を細かく照合しなければならないため、集中力の維持が重要です。
後半には図表問題と記述問題もあるので、大問1や大問5で時間を使いすぎないよう注意が必要です。
3.前提知識よりも論理的な読解が重視されている
専門的な前提知識は、それほど必要ありません。基本的には、本文を丁寧に読めば判断できるように作られています。
一方で、本文に書かれていない内容を、自分の知識や常識で補ってしまうと間違える可能性があります。
特に次の点が重要だと感じました。
- 本文に実際に書かれているか
- 本文から論理的に導けるか
- 選択肢が本文の内容を正確に言い換えているか
- 修飾語がどの言葉にかかっているか
- 選択肢が一部だけでなく、文全体として正しいか
問題ごとの感想
大問1・1A
所要時間:約5分
問1と問2は、本文中の表現を正確に探せば比較的解きやすい問題でした。
一方、問3のBについては、AIの回答と私の考えが分かれました。
ホルンの音で餌の時間を知って羊が集まってくる。
私はこれを「○」と判断しました。
本文が一貫して、刺激そのものに意味があるのではなく、学習や経験によって刺激と意味が結びつくと説明しているためです。
ただし、再検討すると、設問が問うているのは単なる学習の有無ではなく、「文化的・社会的な影響」の有無です。羊の反応は、ホルンの音と餌を結びつけた個体的な条件づけと考えられます。一方、Aの音名やCの教会のイメージは、人間社会で共有される文化的・象徴的な意味づけです。
この選択肢の対比を重視し、掲載している模範解答は「×」に修正しました。ただし、公式解答は公開されていないため、解釈の余地は残ります。
大問1・1B
所要時間:約17分
この試験で最も悩んだ問題です。また、私はここで間違えました。
文章中に「美しさ」「多様性」「ルッキズム」「自分を好きになる」「生きづらさ」など、互いに関係する言葉が多く登場します。
そのため、筆者が紹介している作品の内容と、筆者自身の評価を整理するのに時間がかかりました。
特に、
「自分を好きになる」という言葉に、なぜ知子が重さを感じるのか
が、初見では理解しにくかったです。
単に自己肯定を勧めているのではなく、「自分を好きになるためには、美容によって変わるべきだ」という市場の論理が背景にあると読む必要があります。
個々の言葉だけで判断せず、次の3点を分けて整理すると解きやすくなると思います。
- 梨花の立場
- 知子の立場
- 筆者がこの作品をどう評価しているか
大問2
所要時間:約5分
比較的解きやすい問題でした。ここでは確実に点を取りたいところです。
定義された言葉と、それぞれの具体例が対応しているかを確認する問題です。
知識だけに頼るのではなく、冒頭に示された定義に各選択肢を当てはめれば判断できます。
ただし、アナロジーの問題では、「単なる技術の発展」と「別の分野から仕組みを借りること」を区別する必要があります。
大問3
所要時間:約8分
本文を丁寧に読めば解ける問題だと思います。
ただし、選択肢では、本文の条件が省略されたり、手続きの順序が入れ替えられたりしています。
特に、次の点を正確に押さえる必要があります。
- 「18歳未満の場合」という条件
- 新規登録とプレエントリーの順序
- 「最長で令和7年12月1日まで」という表現
- 資格確認書は申請不要で交付されること
大問4
所要時間:約5分
比較的解きやすい問題でした。
文章中の因果関係や、複数の目的をまとめた選択肢を見つける問題です。
特にAでは、次の因果関係を区別する必要があります。
団塊の世代の高齢化・M字カーブの解消
→ 労働供給余地の低下
→ 賃金上昇率が高まりやすくなる
原因の原因ではなく、設問で問われている内容に直接つながる表現を選ぶことが重要です。
大問5
所要時間:約5分
「正しい」「正しくない」「判断できない」を区別する問題です。
この形式では、一般常識として正しいかどうかではなく、本文だけから真偽を確定できるかを考える必要があります。
Cについては、AIによって判断が分かれました。
本文では、次のように書かれています。
国家公務員給与の改定に準じて、2023年4月まで遡って公定価格の引上げを行う。
「2023年4月まで遡って」が直接かかるのは「公定価格の引上げ」であり、国家公務員給与の改定時期ではありません。
ただし、本文には、国家公務員給与が令和5年4月に改定されなかったとも書かれていません。
当初、私は「正しくない」ではなく「判断できない」が適切だと考えました。原因を事後的に説明できることと、事前に予測できることは必ずしも同じではないからです。
ただし、通常の読解問題としては、本文が「地球の温暖化→水温上昇」という因果関係を示しているのに対し、設問文は「予測できない」とその関係を否定しています。そのため、出題意図を重視して、掲載している模範解答は「正しくない」に修正しました。
なお、専門家が予想していなかったのは、のりが急激に取れなくなったことであり、水温上昇そのものではありません。
大問6・問1
所要時間:約8分
水素貯蔵システムに関する本文と表を組み合わせて判断する問題です。
AIの中には、Aの「停電・断水している施設」も該当すると判断するものがありました。
しかし、本文に書かれているのは、緊急時に電気と温水を供給できるということです。
断水中でも必要な水を確保できることや、燃料電池から生じた水を施設で利用できることは書かれていません。
また、表の「外部からの燃料調達が不要」は、水素という燃料を事前に貯蔵できるという意味であり、外部からの給水が不要という意味ではありません。
したがって、Aは選ばず、B・C・Dの3つと判断しました。
本文にない機能を、技術的な知識や想像で補わないことが重要な問題です。
大問6・問2
所要時間:約6分
比較的解きやすい図表問題でした。ここも確実に点を取りたいところです。
GDP、失業率、中国の若年失業率など、図の数値と文章の空欄を対応させます。
図表問題では、印象だけで判断せず、次の点を確認すると解きやすいです。
- 基準となる数値
- 比較している時期
- 国・地域ごとの差
- 「低い」「高い」「回復」「足踏み」などの評価語
大問7
所要時間:約20分
最も時間を確保しておきたい問題です。
AIに私の解答を採点させたところ、100点換算で80点台前半から半ば程度という評価でした。
もちろん公式の採点基準ではないため、参考程度です。
問1では、A・B・Cの意見をすべて踏まえたうえで、プロジェクトをうまく進める具体案を示せば、ある程度の点数は得られるのではないかと思います。
三者の意見は、おおむね次のように整理できます。
- A:分業による効率と早期の試作
- B:対面での情報共有と相互理解
- C:他分野を学ぶ機会
どれか一つだけを支持するのではなく、次のように各意見の利点を組み合わせると書きやすいです。
基本は分業しつつ、短時間の対面ミーティングを続ける。
また、問2では問1の内容を繰り返すのではなく、次のような文章上の工夫を説明する必要があります。
- 三者の意見を公平に扱った
- 具体的な折衷案を示した
- 口頭で伝える形式にした
- 相手が再検討できる余地を残した
時間配分の例
私の実際の所要時間を合計すると、おおむね次のようになりました。
問題 | 所要時間 |
|---|---|
大問1・1A | 約5分 |
大問1・1B | 約17分 |
大問2 | 約5分 |
大問3 | 約8分 |
大問4 | 約5分 |
大問5 | 約5分 |
大問6・問1 | 約8分 |
大問6・問2 | 約6分 |
大問7 | 約20分 |
合計 | 約79分 |
大問7に20分程度を確保するなら、前半で一問にこだわりすぎないことが重要です。
特に、大問1・1Bのような判断に時間がかかる問題は、いったん仮の答えを選び、後から戻る方法がよいと思います。